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はじめに
最近ではコンピュータや携帯電話が普及し、誰でもインターネットを
利用できるような環境が整ってきました。このインターネットという
新しいコミュニケーション形態は、既存のものとは根底から異なる部
分が多いために、いろいろなルールが生まれました。これらの決まり
ごとをネチケットといいます。ネット上でのエチケットというわけで
す。この講座では、電子メールの基本的な話(仕組みや使い方)から
電子メールを使うときに心がけた方が良いと思われるネチケットまで
をお話します。
1日目(11/9)
- ネチケットとは
-
ネチケット(ネットワークとエチケットからできた造語です)とはネ
ットワークを使う上で知っていて欲しいエチケットのことです。ネチ
ケットと呼ばれるものは非常に数多くあるので、今回はその一部を紹
介します。
基本的には、相手との合意さえあればどんなことをしても問題はあり
ません。しかし、多くの人とやり取りをしていくにあたっては、そう
はいきません。知らない人にメールを初めて送ったり、メーリングリ
ストへメールを送ったりということがあるでしょうから。特に合意を
得ることのないまま、コミュニケーションをしていかなければならな
いわけです。このような場合には、相手のメール環境が自分と同じと
は限りません。だから、「どのようなメール環境の人でも読めるよう
なメール」を相手に送ってあげる必要があるのです。
そのための安全な方法や知識が、ネチケットと呼ばれるようになりま
した。
- インターネットとEメールのしくみ
-
インターネットとはネットワークとネットワークを結ぶネットワーク
のことです。インターネットができるまではそれぞれの学校や研究機
関、企業などが独自にネットワークを構築していましたが、それらの
ネットワーク同士を相互に結びつければ、いつかは世界中をつなぐこ
とができると考えられ、接続が始まりました。実際に、今では全世界
の多くの国々を結ぶ地球規模のネットワークが誕生しました。それが
「インターネット」です。
インターネット上には、郵便局の役割をするコンピュータ(メールサ
ーバと呼びます)がそれぞれのネットワークごとに用意されています。
私たちはメールソフトを使って、この郵便局にあるポストへメールを
出したり、私書箱へメールを取りにいったりします。各ネットワーク
にあるメールサーバは、本物の郵便局と同じように協調して動いてい
ます。隣のネットワークにいる人へのメールは、きちんと隣のメール
サーバへ転送されるわけです。
- Eメールを利用するために必要なもの
-
まず、インターネットを利用できることが前提となります。これはパ
ソコンでも良いし、専用の機械でも良いし、携帯電話でもOKです。た
だし、今回の話は、パソコンを利用したものに限定します。Eメール
を扱うためには、そのためのソフトが必要となります。このソフトの
ことをメールソフトと呼びます。これにはいろいろな種類があります。
これを理解しておくことは、ネチケットの理解に役立ちます。つまり、
自分と同じ環境を相手が使っているとは限らないので、メールを送る
ときには相手のメール環境に気を使う必要があるということです。こ
の「相手に対する心づかいを忘れない」ということが、ネチケットの
基本的な考え方になっていると思います。
- Windowsのメールソフト
Outlook Express, Netscape Communicator, Backy! Internet Mail など
- Macintoshのメールソフト
Eudora, Arena など
Outlook Expressの基本的な使い方
- 起動方法
-
スタートメニューからプログラムとたどっていきOutlook Expressを
選択します。いくつか方法はあるのですが、スタートメニューからの
起動方法を紹介します。
スタートメニュー→プログラム→Outlook Expressを選択します。
- メールの作成と送信
-
-
「新しいメール」ボタンをクリックし、新規メールのウィンドウを開
きます。
-
宛先に送信先のメールアドレスを、件名には要件などを入力します。
そして、本文も入力します。
-
メッセージを作成し終えたら「送信」ボタンをクリックします。メッ
セージは送信待ち状態として送信トレイに保存されます。
-
送信トレイに保存されたメッセージを送信するには「送受信」ボタン
をクリックします。無事送信されたメッセージは、送信済みアイテム
に移ります。また、このときに受信も行います。サーバにメールが届
いていると受信をし、受信トレイに保存されます。
- 差しだし人への返信
-
返信をするには「返信」ボタンをクリックします。新規作成のときと
同じようなウィンドウが開きます。差し出し人のメールアドレスなど
は、すでにコピーされています。本文欄に返事を入力したら、後は新
規メールのときと同じ操作をすることで送信できます(3番と4番)。
- 届いたメールの受信
-
-
「送受信」ボタンをクリックします。もし、このとき送信待ちのメッ
セージがあれば、同時にメールの送信も行われます。
-
サーバにメールが届いていると受信をし、受信トレイに保存されます。
メールを選択すると、その下に内容が表示されます。また、ダブルク
リックで選択すると、別のウィンドウとして表示されます。
- 複数の人への送信(CcとBccについて)
-
CcはCarbon Copy、BccはBlind Carbon Copyの略です。どちらも複数
の人に同じ内容のメールを送信したいときに使います。この2つの違
いは、受け取り人がそれぞれの欄に列記されたメールアドレスを見る
ことができるかどうかです。Ccに書いたアドレスはその内容が相手先
に届きますが、Bccに書いたそれはメールの配送に使われた後、相手
が見る前に削除されます。ちなみに、宛先に複数のメールアドレスを
書き並べることもできます。この場合には、Ccと同じような動きをし
ます。
- メールアドレスは個人情報
-
複数の人にメールを送るときにCcやBccが有効だということは、前に書
いた通りです。しかし、To:フィールドやCc:フィールドに複数のメール
アドレスを書き並べるときには「そのメールの全ての送信先に、書き並
べたメールアドレスが送られる」ということを忘れてはいけません。例
えば、AさんとBさんとCさんにメールを送るときに下記のように書いた
としましょう。
To: A,B
Cc: C
この場合、上記の情報(3つのメールアドレス)は3人全てに届いてしま
うのです。あなたは、AさんとBさんとCさんのメールアドレスを知って
いますが、BさんはCさんにメールアドレスが伝わってしまうことを心良
く思うでしょうか。AさんとBさんとCさんが、直接の知り合いでなかっ
たりする場合には特にです。しかし、あなたが上記のようなメールを出
してしまうと、彼らの意志に関わらずメールアドレスが伝わってしまう
のです。メールアドレスは、一つの個人情報です。取り扱いには注意す
る必要があります。
このようなときのために、Bcc:フィールドがあります。このフィールド
に書かれたアドレスは配送には使われますが、相手のもとには届きませ
ん。よって、上記のようなことを防ぐことができます。
- ファイルの添付
-
画像やデータなどのファイルを、メールに添付して送ることもできま
す。
-
「挿入」メニュー→「添付ファイル」を選択します。
-
ファイル選択のウィンドウが表示されますので、添付するファイルを
選択します。
- 添付ファイル
-
相手との事前の約束などがない限りは、ワープロや表計算ソフトのフ
ァイル(*.doc,*.xls など)をそのままメールに添付しないようにし
ましょう。なぜなら、相手があなたの持っているソフトと同じものを
持っているとは限らないからです。
また、ファイルをそのまま送って良い相手の場合にも、表計算ソフト
のファイルなどではマクロウィルスを含んでしまう可能性があるので
注意が必要です。もし気づかずに相手に送ってしまうと、感染させて
しまう危険性があります。
これらを防ぐために、送るときにはできる限りテキスト形式(*.txt,
*.csv など)に変換するようにしましょう。これらの形式では、上記
のような問題が起きることはまずありません。また、ファイルの大き
さにも注意しましょう。大きすぎるファイルを添付するのは、相手や
他の人の迷惑になります。大きすぎるメールを拒否するプロバイダも
あります。
- メールで届くウイルス
-
マクロウィルスの話が出たので、メールで届くウィルスについてお話
しておきます。最近では、メールにファイルを簡単に添付できるよう
になったこともあり、メールを感染経路とするウィルスも多く登場す
るようになってきました。以前は「知らない人から届いたメールにつ
いている添付ファイルは開くな」というのが対処法だったのですが、
最近は知っている人からの添付ファイルも一度は疑う必要があります。
最近のウィルスには「感染すると、そのコンピュータに入っているア
ドレス帳の情報を引っ張りだして、そこに掲載されているメールアド
レス全てにウィルスつきのメールを勝手に送信する」という仕組みを
持ったものがあるのです。
一番良い対処法は、添付ファイルをディスクに保存し、ワクチン(ウ
ィルスを検索・駆除するソフト)を使って問題ないことがわかったら
開くというものなのですが、面倒ですね。でも、これが一番安全だと
思います。
ファイルを開く側に不安を与えないために、添付ファイルを出すとき
には「どんなファイルをどんな名前で送ったか」を本文にきちんと書
いておいてあげると良いかもしれません。
講師
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